4.命令・評価・報酬
4-A. 命令は報酬の根拠
多くの日本の中小企業では、
命令がなくても率先してやることを見つけ、自発的に動く社員が良い社員だと言われているが、組織論的にはあってはならない
組織論では、
命令されたことを完全実行されたときのみを職務遂行とする
職務が完全に遂行されたことへの対価が報酬であり、報酬が存在給であってはならない
存在給とは、物理的に、一定期間にある場所にいるというだけで支払われる給料。命令どおり正確に仕事をしたかどうか、会社に貢献したかどうかにはまったく関係ないもの
存在給を放置しておくと、命令の権威が弱くなってしまう
4-B. 権威ある命令の与え方
①今やっていることが終わっていないのに、次のことをさせない。注意と再命令をする。不足している能力の発見と補完。
②やらなくてもよいという前例を絶対に作らない。反省とは「観察、分析、判断」の手法で原因追及と対策を行い、緊急処置と改善案を出させる。
4-C. マニュアル化
マニュアルとは、
その会社のそれまでの経験の集大成として、命令を完全に表現した文章、図画、映像のこと
定型的な命令はマニュアル化することで、命令する側も、される側も効率的、効果的になる
i. マニュアル表現でやってはいけない注意点
1. 規制的表現 「ねばならない」「してはならない」
2. 抽象的表現 チェックする 確認する 注意する 配慮する
3. 道徳的表現 早く ちゃんと 丁寧に きれいに
5.義務<責任=権限
5-A. 義務
あらかじめ決められた方法、キマリ通りに完全実行することで、予定された結果を生み出さなければならない
やって評価は±0 やらないと本人の評価が−
やらないと上司の評価が−
5-B. 責任
キマリのない部分で、自分で新しい決定を下すことで目標を達成するもの
それを果たすことが期待できる人にだけある
自分で決定を下す権限がある
上手くいくと本人の評価+
上手くかけないと評価±0
5-C. 1人が一つだけ
多くの社長は、1人の幹部に対して、売上を増やせ、在庫を減らせ、人件費を下げろ、粗利を上げろなど多くの要望を出している
しかし、要望を出した方も出された方もすべて実現できるなんて夢にも思っていない
だからやることがぶれて、成果が得られない
5-D. 会議でも
みんなで決めると責任の所在が不明確になる
会議は活発な意見交換の場所として、決定は権限をもつ1人が行い、責任を持つ
トップが正しい判断ができるかどうかは、側近がどのような経営情報を提供しているかによる。側近はトップにいい加減な判断をさせないために存在する
6.観察・分析・判断
権限、責任を果たしているかどうかは、観察、分析、判断のプロセスで判断される
6-A. 観察
i. 見て感想を言うのではなく、自分自身にとっての問題を発見すること
ii. なぜそれが良い(悪い)のかを記述する
iii. 内容を数値で記載すること
6-B. 分析
i. 観察で得た一つひとつの原因を推定する
ii. その推定が事実かどうか現場で実物で確定する
6-C. 判断
i. 応急処置の対策案をつくること
ii. 問題が起きない制度作り
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