まずはじめにこのコマーシャル動画を見てください。
好感度の高いタレントさんが出て、ちょっとしたストーリーでできている、普段何気なく見ているテレビのコマーシャル。
じつはこのこのコマーシャルがとてつもなくスゴいのです。
このコマーシャルの趣旨、言いたいことは
「通信教育ユーキャンのテキストはわかりやすい。」です。
人の脳は自分の中に評価基準のないものの良さを理解できないという特徴があります。
そのわかりやすさを示すために、
「競合他社のテキストはわかりづらい。」と比較対象を提示しています。
ひとり勝ちの秘訣は対比である
このコマーシャルがさらにスゴいのは、通信教育のテキストとは関係のない部分で、なんの説明もなしに対比をさせていることです。
動画が始まって9秒のところを見てください。
左にいる、競合他社のテキストを使っている劇団ひとりさんはなぜか、ひとりぼっちで、頭はボサボサ、ネクタイヨレヨレ、服はしわしわ
それに対して、右にいるユーキャンのテキストを使っているトリンドル玲奈さんは、仕事ができそうな服装の友人たちに囲まれる人気者、ご本人も清楚で清潔そうなファッション
このコマーシャル動画のほんの一瞬に現れるこのカットが
「ユーキャンの通信教育はわかりやすくって、素敵な人になれて、みんなの人気者になれる。他の通信教育はなんかわかりにくくって、大変そう、上手くいかなそう、失敗しそう」
というイメージを、私たちの脳の潜在意識に刷り込まれます。
広告では、ユーキャンだけでなく多くの他のコマーシャルでもこのようなテクニックが数多く使われています。
最近「上手いなぁ」と思ったのはこれです
カップヌードルナイス 176キロカロリー
自社商品との比較、いわゆる「当社比」ですね。
吉本興業の漫才コンビ、プラス・マイナスの岩橋良昌さん、最高ですね。
加えて
これも動画が始まって9秒のところ
「あたま、よろしゅーおすなー」
古い言い方をれば、「掃き溜めに鶴」。これも対比ですね。
同じコマーシャル動画の別バージョンもあるので比べて見てください
これも9秒から
こっちはかわいらし女の子が「やかましいわ!」というギャップですが
ちょっとイマイチかなって思います。
そしてなによりも、「あたま、よろしゅーおすなー」という最初の方にはすごい仕掛けがあります。
「あたま、よろしゅーおすなー」は誰に向かっていているのでしょうか?
コマーシャル上のたてまえでは、プラス・マイナスの岩橋良昌さんにですね。
「本当は?」
私の思い過ごしかもしれませんが、カップヌードルナイスを買った人に対してなのではないでしょうか
意地悪な考えで逆に言うと「カップヌードルナイスを買わない人はあたま悪い」というイメージを、私たちの脳の潜在意識に刷り込んでいるのでは、と勘ぐってしまいます。
信じるか信じないかはあなた次第です。
日頃からアンテナを張っていると、こんな仕掛けが世の中には一杯あふれていることに気づきます。
みなさんも見つけたら教えてください。
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