確かに会社のことを英語ではカンパニー(仲間)といいます。
しかし、仲間が仲間でいられるには、共通の目的やゴールを持つことが必要です。
そして、共通の目的やゴールを設定して、効果的に高い生産性で仲間を動かすには、リーダーが必要となります。これを組織と言います。
組織には階層があります
社長(代表取締役)
役員(専務 常務 取締役)
管理職(部長 課長)
従業員(係長 主任 社員
パートタイマー)
最近は右の図にようなフラット型組織も多く見られます。
構造が簡素化され、自由度が高いため、変化の激しい今の時代には適しているからです。
しかし、多くの企業は上の図のような階層型がほとんどです。
階層型には下記のような特徴があります。
権力がトップに集中化され、一貫性のある企業経営が出来る
意思決定はトップダウンで、顧客の意見を吸い上げにくい
全社に上下の階層意識が強く、自由な発想が阻害される
意志決定に時間がかかり、スピード感ある経営が難しい
現場の作業が専門化・高度化される利点がある
職場にはマニュアル化され、ルールや規範が多い
権限と責任が明確である
ディズニーも階層型組織で運営されています。
その理由は一貫性ある経営、パーク運営にあると私は思います。
ディズニーでは一貫性をTips on Magic 魔法のコツ と呼んでいます。
ディズニーの一貫性
左の写真はトゥモローランドにある公衆電話です。高いのと低いのの2つが並んでいます
低い方車いすを使うハンディキャップをお持ちの方でも使えるようになっています。
一貫性ですので他のものでも、高いのと低いのがあります。下は水飲み場です。
高いのと低いのがありますよね。高い方は大人用、低い方は子どもようでしょうか。
ここには憎い仕掛けがあります。
まずは、左の2枚の写真を見てください。高い方と低い方で水の飲み口、蛇口が左右逆になっているにお気づきですか?それぞれが内側に付いています。世界の統計で人の88%が右利きと言われています。多くの人が右手でボタンを押す方が楽なはずですが、ディズニーの水飲み場は左右対称です。
どうしてでしょうか?
その答えは右上の写真を見てください。2人で同時に飲むと、目と目が合うようにできれいます。お子さんを挟んでラブラブなご夫婦ですね(私のお友達です)。
ディズニーのもつ一貫性についてはこちらもご覧ください。
一貫性はディズニーに限らず、多くの会社に一貫性はあります
自動車会社でいえば、技術の日産に対してトヨタは快適さを一貫性として示しています。
あなたの会社の一貫性は何でしょうか?一般的に企業理念、経営理念などに表され、ホームページに掲載されたり、会議室に額に入れられたりしてあると思います。それをじっくり読んでください。これを実現することで、お客様や地域社会にどのような良いことを提供できるか、自分たちにどのような良い影響があるかを想像してみてください。一度で理解できなければ何度も読んでください。
多くの会社で、そこで働く人たちはこれをお題目に過ぎないと考えたり、日常の自分たちの仕事とは無縁なもの、もしくは関わりが少ないものと考えがちです。会社の一貫性を知り理解することで、あなたの行動に根拠と自信が湧くでしょう。
一貫性を具体的にブレークダウンさせた素晴らしい例をサイゼリヤさんのホームページに見つけました。
私はこれを見たとき感激し、自分の会社でもと考え、下記を作り、ホームページに掲載しました。よかったらご覧ください。
会社員として会社の一貫性を実現させるには、それぞれの能力に応じた順序があります。組織の階層がそれです。これの素晴らしい規定の例がディズニーのグレードアップ制度です。
以下は東京ディズニーリゾートキャスティングセンターのホームページからの引用です。
ディズニーのキャストは、業務内容や習熟度合いに応じて、M⇒A⇒G⇒I⇒Cとグレードアップ(昇格)する仕組みがあります。チームワークを高めて楽しく働きやすい環境を目指し、上位キャストはスキル面だけでなくマインド面でも後輩や仲間を育成、サポートする役割をお願いしています。
M“Make up” 上司や先輩のサポートを得ながら、標準的な仕事をしている。 一人前のキャストとして舞台に立つ準備をする期間
A“Action!” 独力で標準的な仕事をしている。一人前のキャストとして演技を始める人
G“Growing up” 独力で標準的な仕事ができ、状況に合わせ、自ら進んで行動している。後輩に対して、スキル面でアドバイスを行い、マインド面でよき相談相手になっている。成長するキャストとして成長し後輩達を優しく見守る人
I“Instruct” 他者の手本となる仕事をしている。 安心して仕事できる環境を作り出すために、M・A・Gキャストのトレーニングに加え、日々のスキル面とマインド面のフォローをしている。自ら演じるだけでなくM・A・Gキャストをトレーニング、フォローする人
C“Captain” リーダーとして、職場全体視点で仕事をし、上司を補佐している。活き活きと働ける環境を作り出すために、メンバーに応じたスキル面とマインド面の成長を支援している。自ら演じながらロケーション全体を統率する人
自分の仕事の出来具合やリーダーシップ力を評価するのに、誰にでもわかりやすく、公平に評価出来る基準だと思います。
自分は今、MAGICのどこにいるでしょうか。自己評価は、上司、同僚、部下の評価は?そして自分はどこを目指すのか?
ゲームをする感覚でやってみてください。
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